どうも、瞑るです。
東京生まれHIPHOP育ち悪そうなやつはだいたい友達
誰しもこのラインは聞いたことがあるのではないでしょうか。
そんな一般的にも知名度のある日本語ラップの重鎮 鼻息荒いシマウマこと「Zeebra」
今回はキングギドラではなく、「Zeebra」のソロ曲に絞っておすすめの曲を紹介します。
Zeebraとは?
名前 | Zeebra |
ヒップホップグループ | KGDR(キングギドラ) |
年齢 | 48歳(1971年4月2日生まれ) |
学歴 | 文化学院中退 |
活動期間 | 1993年- |
レーベル | GRAND MASTER |
Zeebraとはキングギドラという2MC1DJのHIPHOPグループに所属しているラッパー
1993年にキングギドラを結成し、現在の日本のヒップホップ界にも絶大な影響を与えたグループの一人です。
日本語ラップクラシックを語る上で外すことのできない名MC。
一般的には、1999年のDragon Ashの「Grateful Days」で知ってる方は多いのではないでしょうか。
冒頭のラインはこの歌の歌詞のひとつです。
現在は自身で「GRAND MASTER」という音楽レーベルを作り、即興フリースタイルMCバトル番組「フリースタイルダンジョン」のオーガナイザーもされています。
ではさっそくおすすめの曲の紹介と参りましょう。
Zeebraのおすすめの曲7選
①Original Rhyme Animal
日本語で踏める韻のパターンを全て網羅した一曲
これは韻を踏む技術を集約した半端ない珠玉の一曲で1997年発表されました。
ラッパーR-指定曰く「2018年の今聞いても韻の踏み方のパターンとしては、ほぼ出てる」とのこと。
実はZeebraと聞くと不良のオラオラ系のイメージが強いですが、キャリアでいうと中盤の方で初期は知的なラップの曲が多いです。
本人談で「日本語で踏める韻のパターンを全て網羅した曲」と言っていた通り
韻に注目して聞いてみると、恐ろしいほどリリック(歌詞)が入り組んだ作りをしていることが分かります。
未知なる物に挑む挑戦者
信念曲げぬ真の表現者(現者)
最重要メンバー カムバックする現場(現場)
リメンバー この危険な(危険な)(けんな)口喧嘩(げんか)
命込める 即仕留める 言葉の乗せる ギャルも惚れる それが俺流
タイトに3文字韻を畳みかけてリズム感を作ったり
こんな感じで韻に関する技術が詰め込まれた作品です。
どうですかこれ、正直リリック(歌詞)のどこを読んでも踏んでます。
日本語ラップにあまり興味がなくて三半規管がHIPHOPになってない方は、一度聞いてもどこを踏んでるのかわからないと思いますが、基本的に言葉のケツで踏んでると思ってください。
聞けば聞くほどZeebraの恐ろしさが分かってきます。
意味も通りながらパターンとリズムを変えて踏みまくるこの曲に関しては、全て解説したいくらいです。
僕が日本語ラップにハマったのも、こういった日本語だからこそできる日本独自の韻の面白さを感じたからなんですね。
こういった知的な部分を兼ね備えているのがZeebra
②末期症状 feat.Mummy-D, Zeebra
HIPHOPをウィルスに例えて感染していく人々の様子を表現した一曲
目から耳から体内に入る
掻き回す 頭ん中にあるファイル
一度感染すればすぐ慢性化
日々磨かれる己の感性が
地下の暗いクラブを表すようなダークなトラックから始まりライムスターのMummy-Dのバースから始まります。
今でこそラップの番組が出来たり、特集が組まれたりしている日本語ラップですが、当時はサブカルチャーでアンダーグランドの日陰者の文化でした。
そんな日本のHIPHOP文化をウィルスに例えた曲がこの末期症状。
ネーミングセンスもさることながら、これもまたレジェンドのMummy-DとZeebraとの相性も抜群です。
③Neva Enuff feat.AKTION
特徴的なガラガラの声が前面に押し出された熱い一曲
一度しかない人生だ
でかい賭けに出なけりゃ意味ねぇな
つまらねぇそんな人生生きてぇか
ダイナミックに ビックに 死にてぇか
Zeebraといえば特徴的なのは、その低いガラガラのダミ声フロウではないでしょうか。
HIPHOPには所謂不良や怖そうなヤンキーの文化がありますが、それ象徴するような一曲です。
怖い系なんだけど、そこから繰り出されるZeebraなりの内容のある熱いパンチライン。
これは僕みたいな陰キャにも響きます。「つまらねぇ人生生きてぇか ビックに死にてぇか」
本当そうですね、失敗を恐れて生きるか挑戦して死ぬかだったら挑戦して死ぬ方がマシですよね
でもPVのこんな映画館に入ってしまったら終始正座で見るしかありません。
腕も膝上固定必須です。
ちなみに参加している「AKTION」とは、BAZOOKAにも出演している真木蔵人です。
④MR.DYNAMITE
セルフボースティングのお手本のような一曲
派手にぶっ放す派手なスタープレイヤー
派手なHIP HOPで派手にパワープレイだ
まさに本家本元の革命家
ぶったぎるぜ覚悟しなダースベイダー
俺がジブラ・ザ・ダディ
セルフボースティングとは「自分自身を誇る、自慢する」ということです。
「HIPHOPはなんかいつもディスってる」と思ってる人が多いと思います。
しかし本当は自分自身を誇っていて、それに対してお前はいったいどうなんだ?というスタンスなので攻撃的に見えるんですね。
この曲もセルフボースティングが如実に表れていて、自分をスタープレイヤーなんて言っても許されるくらいの中盤のカリスマ性をもったイケイケのZeebraがわかる曲です。
自分は自己肯定感が低いので、こうした芯のある人を見ると「かっこいいなぁ」と思ってしまいます。
しかしPVの空港の片隅にドラム缶で炎を焚いて、彼らはいったい何をしているのかわかりません。
⑤Party Checka Bright Light Mix
美しいトラックにパーティ気分でノリノリになれる一曲
これもまた今まで紹介してきた曲調と打って変わって、ノリノリでリラックスできる曲です。
この曲の特色としては、後ろに流れる美しいトラックとジブラのガラガラ声のマッチ
休日の天気のいい日のドライブにかけたら気持ちよさそうな曲です。
一部の海外の人にも評価されている日本語ラップの一つ。
途中の「~巻き戻せイントロ」のところで巻き戻すDJのスクラッチ音がウィットに富んでいてとてもいいですね。
⑥I’M STILL NO.1
軽快なライミングとパンチラインに思わず口にしたくなる一曲
まさにボクサー 並の過酷さ
孤独さ だがもうすぐ届くさと
ドクターストップ 聞く耳持たず
ヤバめワンツー即ぶちかます
この曲は一周目はボクサー目線、二周目はバスケットボール選手目線、三周目はラッパー目線と変わり
同じ「舞台立つ」別々の3つの業種目線で歌われている曲です。
それぞれのデフォルメ具合と持ち前の固い韻が絶妙にマッチしていてジブラの頭の良さを感じさせます。
途中の音が抜かれて入るサンプリングの「No,1!」の声が気持ちいい。
⑦ICE PICK Feat. Zeebra & Mummy-D / Dj Hasebe
地球の誕生の歴史から自分自身を打ち破ることの重要性を説いた一曲
打ち砕け 身を縛る氷を
打ち砕け 街を覆う氷を
打ち砕け 全ての不条理を
そして掴み取れ勝利を
またMummy-Dとの曲ですがこの曲もまたいいんや。
6000万年の隕石衝突から始まり、気候変動で地球上を覆いつくした氷に気づかぬうちに身動きの取れなくなった奴ら。
これはまさに環境の変化に気づかずだらだら過ごしている自分たちに向けた警告の歌ですね。
日本のすごいラッパーというのはみな現状の問題をなにかに例えるのが非常にうまく、Zeebraもその一人です。
最後に
いかがでしたか。
不良で怖いイメージの強いZeebraですが、中には知的なものからリラックスできるもの歴史も交えた熱いもの、社会問題に刺した曲など多種多様な曲があります。
正直書いていて泣く泣く削った曲が何曲もあります。
そしてもう少しリリック(歌詞)の内容を詳しく書きたかった部分もありました。
ぜひいつかZeebra第二弾を書いてみたいと思います。そしてキングギドラとMummy-Dに関してもね。
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